御挨拶

令和6年度より武本佳昭前代表理事の後任として大阪透析研究会会長・代表理事に就任いたしました大阪公立大学大学院医学研究科泌尿器病態学の内田潤次です。創立50周年を迎えた伝統ある大阪透析研究会会長にご指名頂きました。決意新たに初心にかえって会の発展に貢献できるよう努力する所存です。会員の皆様方に置かれましてはご支援賜ります様何卒宜しくお願い申し上げます。
大阪透析研究会は故前川正信会長を初代会長として設立されました。以後、故岸本武利会長、西澤良記会長、仲谷達也会長、武本佳昭会長が透析医療、慢性腎臓病医療の質を向上させる取り組みを実践されたのに加え、透析療法を含めた慢性腎臓病に関わる医療者の育成にも力を注ぎました。結果として現在、大阪透析研究会は滞りなく発展を遂げました。最近では日本でも最大規模の透析関連の地方会に育っております。
第1回学術集会は昭和49年3月17日(日)に故田村峯雄大阪市立大学医学部教授(当時)を大会長として開催されました。令和5年2月22日には武本佳昭前会長のもと、公益性、社会的信用の高い一般社団法人化がなされました。そして、令和6年3月3日に大阪透析研究会 設立50周年、第100回記念大会開催という歴史的な瞬間を迎えることができました。長きにわたり大阪透析研究会を支えてくださった歴代の役員、会員の皆様、そしてご協力いただいた関係者の皆様に敬意を表し、心より感謝申し上げます。今後も、透析医療の向上と慢性腎臓病患者の健康増進に向けて、会員の皆様とともに知識と経験を共有し、新たな展望を模索したいと思います。透析医療、移植医療を含めた慢性腎臓病治療の発展に貢献するためには一層の努力が必要と考えます。新たな100回が始まるこれからの時代に、代表理事として皆様と共に、慢性腎臓病治療の発展に向けて、新しい一歩を踏み出すことが出来ることを光栄に存じます。
2020年から始まった新型コロナウイルス感染症のパンデミックがようやく収束した現在、今回の経験を次世代に継承し、未来の同様の感染症を含めた禍害の到来に対しても大阪透析研究会としてより社会に貢献できる体制を構築したいと考えます。
今後、生成AI、IoT、Roboticsの導入にて医療の充実および研究支援体制の拡充・強化が図られ、更に医療技術が向上することが期待されます。大阪透析研究会は透析、慢性腎臓病治療領域において、持続可能な発展を実現させ、結果として透析医療および慢性腎臓病患者のQOL、生命予後を向上させる使命があります。この使命を果たすために、透析療法、慢性腎臓病治療における最新の研究や技術の導入、そして医療従事者の教育と研鑽、育成に努めてまいりたいと考えます。

大阪公立大学大学院医学研究科 泌尿器病態学
内田 潤次